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日本中はおろか世界中のスキーリゾートを見て、滑って、遊んで30余年。現在、白馬に暮らし、アスリートたちと冬の信州を楽しみ尽くしているおとこあり。
NAGANO SNOWLOVE.NETとも深~いゆかりを持つこのおとこ=X氏が、顔出し、名前出し、声出しNGながら、満を持して語る「スキー場で気持ちよく滑る秘訣」。
3回シリーズでお届けします。

  • タイトルは「知らないなら教えてあげよう」を意味する歌舞伎の名ぜりふから。

第1回
スノーリゾート信州を百倍楽しむ方法 【雪質編】

スノーリゾートを遊びたおせ!
世界屈指の雪を知らないなんてもったいない!

日本、そして信州は世界屈指のスノーパラダイス

SNOWLOVE事務局(以下SNOWLOVE) 世界のスキー場に足を運んだことのあるXさんから見て、日本のスキー場の雪質ってどうなの?

X氏 驚くなかれ、日本は世界のなかでもスノーリゾートとしてトップクラスの降雪環境なんだよ。今、スノースポーツの本場ヨーロッパやアメリカ、カナダなどからたくさんのスキー・スノーボード客が訪れているだろう?その多くが、日本のパウダースノーの感触を楽しみに来ているって知っていた?

SNOWLOVE そうなの?

X氏 そうとも!本場アルプスやロッキー山脈には、日本より伝統のある一流スノーリゾートがいくつもあるけれど、雪は意外にも降らないんだよ。日本、特に長野県のスキー場みたいにパウダースノーを天然に得られるのって、奇跡的といってもいいくらいなんだ。シベリア方面からの寒気が日本海を越えて来て雪を降らせるという、独特の降雪環境によるんだろうね。
なかでも北アルプス山麓、志賀高原、八ヶ岳山麓、中央アルプス山麓など標高が高いエリアのスキー場は、ふわっとやわらかい、質のいい天然雪が積もるスキー場が多いんだ。これを体験せずして雪を語っちゃならない。

SNOWLOVE そういえばトップシーズンになると、朝一番の新雪の感触を楽しむツアーを計画するスキー場もあるよね。

X氏 うわぁ、もう足がうずうずしてきた。ここ数年の最大の楽しみがそれなんだ。ファットスキーを履いて、積もったばかりの新雪の斜面を滑走する!最高だよ。海外から来てる人たちもそれをよく知っているよね。新雪も圧雪も存分に楽しんで、滞在をすごく充実したものにしているよ。泊まって楽しむ余裕のない日本人が多いのは残念だね。

すごいぞ、人工降雪機の雪

SNOWLOVE 現在は長野県内でもほとんどのスキー場で人工降雪機を導入しているみたいだけど、そんなに雪が少ないのかな。

X氏 局所的に大雪に見舞われることがあるけど、全体の降雪が少なくなっているのは確かだろうね。でも、1月、2月になれば、長野県内のスキー場はたいてい全面滑走可能といえる積雪は確保できているよ。
雪不足を補うだけじゃなくて、人工降雪機を使うメリットが大きいから普及したといえるだろうね。もちろん、まだ雪が少ない初滑りシーズンにファンに満足してもらいたいというのは大きいよね。SNOWLOVEな人たちなら、12月の声を聞いたらそわそわし出すでしょ。
加えて、安定したパウダースノーを作れる。そして毎日新雪を用意できる。

SNOWLOVE 人工降雪機って、雪質まで選んで作れるの?

X氏 もちろん。良質な天然雪に負けず劣らずの雪を作ることができるよ。「こんな条件のこんな雪」という希望を、かなり満たすことができるレベルだね。
ただし、そこまでの雪づくりには、作り手が情熱を持って取り組んでいないと。初滑りシーズンだと、スキー場としては一刻も早く多くの雪を確保したいというのが本音だから、細かい雪質までこだわっていられないよね。
ところで、雪の結晶って、何角形か知ってる?

SNOWLOVE 6角形?

X氏 正解。雪は空気中の細かいチリなどが核なんだけど、人工降雪機では水が核。空気と一緒に噴射して氷結させて雪にするんだよ。その過程では結晶ができず、5角形に見える細かい粒状のものだから、厳密には「雪」とは呼べないんだ。

SNOWLOVE おもしろい、今度ルーペを持って行って粒を見てみようかな。

いいスキー場にはいい耳の職人がいる

SNOWLOVE いよいよシーズン開幕。これから続々とスキー場がオープンしていくのが楽しみだなぁ。

X氏 各スキー場ともスムーズな運営と安全対策に心を砕いているだろうね。スキーリフトの音を聞き分ける職人さんみたいなスタッフがいるスキー場も、けっこうあるんだよ。

SNOWLOVE スキーリフトの音って?ケーブルが回っていく音?

X氏 そう。毎日ケーブルを凝視して、金属疲労がないか、摩耗して細くなっていないか、ケバが出ていないかなどを確認しているのに加え、微妙な音で異常を察知できるそうなんだ。リフトメーカーの技術者にもわからない音らしいんだけど、確かに聞こえるんだそうだよ。そういうプロが、いろんな場面でスキー場を支えているんだよね。

次号は【ギア攻略編】です。1月より掲載!お楽しみに。